ゆりみるブログ

管理人ゆいみるが百合を見て(読んで)熱く語るだけのブログです。『やがて君になる』率高いです!!たまに百合以外も見ます★

やがて君になるトークショーレポ~加藤監督のOP大解説~

先日、ロフトプラスワンにて開催された「やがて君になるトークショー~終着駅の向こう側へ~」へ参加してきました!

もうなんでしょう、タイトルからしてエモいですよね!(使い方あってるのだろうか?)。この手書きの看板もいい味出してますよねぇ。

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 さて、イベント全体のレポについては、色々な方が書かれているのでそちらを参照していただくとして、私は加藤監督によるOP大解説についてレポートしたいと思います。

というか、内容があまりに濃すぎて、プロジェクターで映される画面を見ながら話される内容を聞きつつスマホでメモをとる、という離れ業ができずOP大解説の所しかメモが取れなかったというだけなのですが……。

 

とりあえず、いつも読ませてもらっているづかさんのレポを貼っておきます★

当日、近くの席で参加していたのですが、ものすごい勢いでメモを取っておられました……

俺たちにできないことを平然とやってのけるづかさん、そこにシビれるあこがれるゥ!!

zuka-poke.hatenablog.com

 

 

それではレポ開始です。

……の、前に。

当時メモを取っていた内容を元にはしていますが、記憶違い、聞き違い、言葉の解釈違い、など多々あるかと思います。

私の主観が入り混じったものであることをご了承の上、ご覧ください。

 

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まず1枚めです。

 

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花びらの色は二人を象徴している

あじさいの色については8話で出てきましたが、キャラクターを象徴する色があります。

青のあじさいは燈子で、『静かな愛』や『辛抱強い愛』。

ピンクのあじさいは侑で『元気な女性』。

OPでは出てきませんが、白は沙弥香で『寛容』です。

 

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舞い降りてきた花びらを二人が握る

舞い降りてきた花びらを、二人が親指で握ります。

色は青。燈子ですね。

絵コンテの段階ではこの『握る』というのはなく、演出を付けている段階で変わったとのこと。

 

ちなみにこの二人が手を伸ばしているシーンですが、ラストの俯瞰で取っているシーンの別アングルとのこと。

最初と最後をつなぐ、というのは初めから決まっていたことだとか。

 

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タイトル画面

そしてタイトル。

足元に注目です。

放映中も色々な所で話が出ましたが、足元に何があるか、というのはキャラクターを象徴しているとのこと。

燈子は砂。自分に対しての『無』を(私にはなにもない)表現。

さやかはお花畑。燈子への想いや愛情を示しています。

 

ここでクスノキさんが一言。

「これさ、オープニングでタイトル出るシーンで、主人公(侑)が出てないんだよ。すごいよね、こんな挑戦的なのありなの?!って思ったよ」(といったニュアンスのことを仰ってました)

確かに。

あまりにも自然に受け入れていましたが、よく考えたらたしかにすごい。

燈子、沙弥香、がいるなら、ここに侑がいてもおかしくない(というか、その方が本来自然なのかもです)。

 

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タイトル画面、1年生組へ切り替え

続いて1年生組へ切り替わりです。

再度足元へ注目ください。

侑は水、海。本編でも印象的に使われていた表現ですね。

こよみは落ち葉。文学、読書の秋、などから連想されたもので、マイナスのイメージはありません。

朱里は雪。朱里は、侑にとっての『失恋』の象徴であり、冬のイメージからの雪とのこと。ただ、冬の次は『春』が待っており、希望がないわけではありません。

*全くの余談ですが、フルーツバスケットに『雪が溶けたら何になる?』というセリフがありましたね。

答えはもちろん『水』……ではなく、『春』です♪

雪には『冷たい』『静か』『寂しい』などのイメージがありがちですが、明るい未来の訪れを待っていることが象徴されているんですね。

 

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こよみの手元

 こよみの手元のアップです。

生徒会劇の脚本から、ですが、大事な言葉は花で隠れています。

小憎い演出です★

花は『エリンジューム』、花言葉は『秘めた愛』。

 

*確かこのあたりで、仲谷先生(だったはず)から「ちゃんと花言葉しらべてるんですよねー」とのコメントがあり、加藤監督が「どこに”警察”がいるとも限らないですから!」と回答。会場が笑いに包まれました。

今の所”警察”は来ていないので大丈夫なようです(笑)

 

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こよかわ!

こよみかわいいよこよみ!!!

……と、取り乱しましたすみません。

アニメで一気に化けた(人気が出た)と思われるこよみです。

ちょっと頬を染めてるあたりもいいですよね!(レポはどうした)

山下プロデューサーがこよみ大好きらしく、こよかわこよかわと仰ってました(よくわかります)。

 

えっと、お花は『ひめひまわり』で、花言葉は『あこがれ』です。

侑にとってのこよみは憧れの対象。『明確な夢に向かっている』姿を見ているから、とのこと。

 

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ここの作画がすごい!(クスノキさん談)


花はアネモネ

意味は『儚い恋』、そして『恋の苦しみ』。

 

ここでクスノキさんが大興奮して「ここの!この、花弁をひっぱる所の作画がやばい!引っ張って、ちぎれて、揺れるの!すごいんだって!!」と熱弁を奮っておられました。

仲谷先生から「作画オタクは黙って」と鋭いツッコミが入り、大爆笑。

普段のお二人の会話の様子が垣間見えた気がしました(笑)

 

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朱里切ないですね

朱里、劇中では結構男勝りな感じなだけに、このシーンめちゃくちゃキレイですよね。

特にこのすごく微妙な表情がとても切ない。

絵でここまで表現出来るのすごいなぁ、と思います。

 

花は『セイヨウサクラソウ』で、花言葉は『青春の始まりと悲しみ』。

辛い恋の真っ只中な彼女ですが、まだ1年生でありこれからがあります。

足元の雪の話でも出ましたが、ここで窓の外を見ていることも、振られたけれどまだ諦めていない、明るい未来を見ていることを象徴しています。

まだ恋は消えていないんだ、と。

 

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キーアイテムのプラネタリウムとコーヒーです。

プラネタリウムは言わずもがな、コーヒーについては沙弥香が『自分の気持をうちに飲む』というシーンで必ず出てくるものです(7話が特に印象的でしょうか)。

 

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立ち上がる燈子を見上げる(見つめる)沙弥香

このシーン、○を書きましたが、お花で輪を作って、沙弥香の視線の先が燈子に向かっていることを表現しているとのこと。

加藤監督が「きっと誰も気づいていないと思います」と仰っていましたが、会場内のどよめきからして恐らくそうだと思います。

すごい……(エコー)

 

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空を切る手……

沙弥香の手が空を切ります。

ああもう切ない!!!

ここは、13話のシーンとリンクさせているとのこと。

13話で手を伸ばした時にちょっと戸惑うのは、このOPのシーンが一瞬頭をよぎって、また届かないのかもしれない、となったからだそう。

*ちなみに、13話で沙弥香が肩に触れるのをやめて手を握ったのは、肩は『相手に触れる(踏み込む)』が手は『そばにいる』ことを象徴しているから。

逆に、その後のシーンで侑は肩をしっかり掴んでいますので、対比になっていますね。

 

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サビで花が枯れるなんていいの!?(クスノキさん談)

やっとサビまで来ました!

1分半しかないOPにどれだけのものを詰め込んでいるんでしょうか……。

 

いきなりお花が枯れます。

クスノキさんが、『こんなサビ頭で花が枯れるとかいいの!?』と仰ってましたが、なかなかにチャレンジングな演出だと思います。

 

サビ全体としてイメージしているのは『二面性』。

枯れた花、は、『それでも愛はなにものをも凌駕する』という強いメッセージとのこと。

また、このあとのシーンで再び花が咲き誇ることで、『再生』を表現。

そのために、ここでは『枯れる』必要があった、とのこと。

 

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侑パート

冒頭、加藤監督が「新しいことをしたかった」と仰っていました。

それの一つがこの『動きの少ないサビ』。

一番盛り上がる所で、動かないことで出来る表現、というのを目指したそうです。

 

ここで侑は目を閉じています。

流れる水は侑の象徴で、足元には折り鶴(絵コンテの時点では折り紙の船だったそう)。船でも鶴でもイメージしたものは同じで、目を閉じている=前を見れていない、けれど飛び出したい(漕ぎ出したい)という思いが込められています。

 

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 手に持っているのは『鏡』だそうです。

顔を隠すことで、『相手(=燈子)は好きだけどまっすぐ見れない』ことを表現。照れ隠し、の意味もあるよう。

ただし、鏡であるため隠しているけれどしっかりと相手の顔が写っています。

藤の花は侑の誕生月の花です。

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燈子パート

足元の砂(燈子の象徴)の上に、結婚式などで使われるブーケがたくさん落ちています。
周りからの期待、を表現しているそうです。

ただし、燈子としては自分には何もないと思っているので、受け取ることなく無残にも転がっているんですね。

また、やが君全般で(原作含め)使われている『光と影』の演出も入れられており、燈子の体が光と影で半分に切られています。

揺れる燈子の決まらない心(立ち位置)が表現されています。

 

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燈子も鏡で顔を隠します。

演出意図は同じ、隠しながらも相手(侑)の顔が写っています。

ただ、燈子の方は花が多く、侑の顔がほとんどうつっていません。

 

*照れ隠しの意味があり、とお話があったのですが、もう一言仰っていたハズの言葉が聞き取れず、なぜ花が多いのかの理由を聞き漏らしてしまいました……。

 

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再生

先程枯れた花の再生です。

愛は何度でも蘇る!

 

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向かい合う二人

イントロの別アングルですね。

向かい合う二人、永遠を表現しています。

*個人的に太陰大極図っぽいなー、と思ってましたがそういった言及はなしでした。

 

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朽ち果てても共に

初めて見た時なかなかにショッキングだったシーン。

ただマイナスイメージは込めておらず、朽ち果てても共に、愛は永遠、という想いを込めたのだそう。

蔦の花言葉も「死んでも離れない」ですしね。

加藤監督の監督デビュー作である『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』をやってから、死は決してマイナスではない、という思いが生まれたとのこと。

 

仮面は人間そのものの象徴。体を植物にした時に『人間らしさ』を残すにはどうしたら良いか、と考えて仮面=ペルソナ=人間としたとうです。

「さすがにドクロはまずいと思って」と……仮面で正解だと思います(笑)

 

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モッコウバラハナミズキ

ラストの花は、仲谷先生指定のもの。

ディザービジュアル作成のときに決めたのだとか。

 

 

 

最後に、実はもう1パターンあったとお話をされて終わりました。

侑と燈子がそれぞれ屋上とプールにいて、相手を探して走り回り、最後には別の場所にいながらも同じ星空を見上げている、といった感じのものだったようです(ここはだいぶうろ覚えなので違っている可能性大)