舞台版やがて君になる感想 及び うろ覚えアフタートークレポ(5/8昼公演)
みなさまご無沙汰しております。
やがて君になるの舞台を見てきたので、その感想やらなんやらをツラツラと書き連ねていこうと思います★
私が行ってきたのは5/8の昼の回です。
メインキャストによるアフタートークがあるよ!という回で、一点狙い撃ちでした。
落選しなくてよかった……。
念の為。
この記事は
・舞台版やがて君になる
・やがて君になる原作7巻
のネタバレを多分に含みます。
舞台は見たけど原作未読、な方は特に注意です!!!
全部見てるよ!大丈夫よ!という方はここ↓から先にお進みください。
ということで感想です。
全体を通しての感想
7巻の仲谷先生のあとがきにもありましたが、舞台のスタッフさん・キャストさんもみんな同じ『やが君界』を見ているんだなぁ、というのがよくわかる完成度でした。
一人ひとりのキャラクターについては後述しますが、原作にあるキャラクターイメージを崩すことなく、漫画やアニメとは違う舞台という表現で、まごうことなく『やが君』がそこにはありました。
漫画・アニメの実写化(映画含む)では、過去色々とトラウマ(笑)があるので、かなりビビりまくってましたが、さすがのやが君スタッフさまでした。
疑ってごめんなさい!と叫びたい気分です!!
いやほんと、ボロボロ泣きまくりましたよ……。
結構がっつりキスシーンもありましたしね(ドキドキ)
大体は頬に手を当てるなどして、唇が見えないようにしていましたが、ラストシーンだけは別!
思わず『え!?』って声が出そうになりました。
手を添えず、バッチリ触れ合ってました……(*ノノ)
ストーリー的には、恐らくですが、少しテーマを絞っていたのかな?
『特別がわからない』侑に焦点を当てられており、燈子の『好きが怖い』という点については今回はテーマ外だったようなイメージ。
漫画・アニメでは侑以外のモノローグも結構ありましたが、舞台版ではほぼ侑のモノローグのみだったので、あえてそうしたのかな、と思いました。
そう言う意味で、めんどくさいけど物分かりのいい燈子、だったように思います。
逆に、そうでないとあのラストへは繋がらないかな、とも。
(あと、そこまで深掘りすると2時間じゃ絶対終わらない……)
ラストシーンについて
話題が出たので、そのままラストシーンについてのお話。
原作では、『零れる』で侑が思わず『好き』を口にしてしまい、『好きが怖い』燈子はそれを受け入れられず、そして7巻へ、という流れでしたが、舞台版ではそこでラストになります。
まさかそのまま『ごめん』で終わるわけはないよね!?とは思っていましたが(アフタートークを聞くと、その可能性もあったようで……)、そうはならず。
生徒会劇を終えることで、『変わってもいいんだ』と知った燈子が、『侑も変わっていいんだよ』と伝えることで『自らがかけた侑の呪縛を解き放つ』という感じでした。
7巻~40話を知っている身としては、少しあっさりとしたイメージを持ってしまいましたが、あの先をやるには時間が足りなさすぎるし、こういうやが君界もあるんだな、と納得できる終わり方ではあったと思います。
(侑に焦点を絞ったものなのだろう、と思ったのもこの辺りが理由です)
個人的に(キャラクター以外で)特に良かったと思った所
- セットがシンプルだったこと
実際、かなりシンプルだったと思います。
あるのはいくつかの段差と窓枠とすだれ。
舞台装置としては、テーブルや椅子が出てくるくらいで、大きなものと言えば『生徒会劇』の時のベッドくらい?
けれど、それだけであるにもかかわらず、段差やすだれの前後などをうまく使い、音と光と合わせて用意に場面が思い浮かぶような演出は見事だったと思います。
(個人的に原作をバッチリ知っているので、というのもあるかもしれないですが……)
- 制服・ウィッグなどの出来が完璧だったこと
下手すると、できの悪いコスプレみたいな衣装になってしまう舞台もある中。
かなりの拘りを感じることのできるものだったと思います。
画面の中から出てきたまんま、といった感じ。
全然違和感なくてびっくりしたもの。
個人的にちょっと残念だった所
- かなり早口だった所
話としては6巻までで、そのボリュームを2時間に詰め込んだため、少し駆け足だったのはしょうがないとはいえちょっと残念だった部分ですね。
そのせいでセリフが全体的に早口だったため、侑がバタバタと元気いっぱいな感じでした。
一歩引いた所にいるような原作侑に比べて、ある意味新鮮でしたが(笑)
アニメで大切にされていた”間”が詰められていたので、0.8倍速くらいで見たかったですね。
- プラネタリウムの扱いが雑だった……
初手プラネタリウムの女、として名を馳せた燈子ですがw
舞台版では、唐突に生徒会室でお土産といって渡していて、その後のシーンで侑がスイッチを入れるものの、その1シーンでしか登場せず。
『星に手が届かない』くだりもさらりと過ぎてしまったのは原作ファン的には残念でした。
まぁ、怜ちゃん=『星に手が届く人』がいないので話を広げにくかったのかもしれません(かといって出さないわけにもいかず、って所かな?)
キャラクターについて
総括としては、メインキャラクターは画面から出てきたまんまでした。
声質もアニメの声優さんと似ている方が多かったように思います。
侑
先程も書きましたが、少し一歩引いた(冷めた所のある)原作侑とはちょっと違って、元気いっぱいな侑といった感じでした。
ただ、シーンによって早口じゃない所は、まさに侑そのもの。
見た目や雰囲気も完璧だったんじゃないでしょうか。
やっぱり0.8倍速で見たい……w
燈子
本人でした(断言)。
いや、もうね、ほんとすごかった。
一言聞いた瞬間、『あ、燈子だ』って思いましたよ。
前述しましたが、ストーリー上原作よりかなり物分りのいい(闇が深くない)燈子でしたが(笑)
沙弥香
柔らかい雰囲気、喋り方、共に沙弥香そのものでしたね。
声質的に、アニメ版の茅野さんより少し甘い感じに聞こえました。
そのため、例の(笑)シーンの怖さは茅野さんに軍配です!
燈子が物分りのよい子だったせいで、7巻で果たした『好きが怖い』燈子の『好きって縛る言葉ではなく、信じることなんだ』という気付きを与える役割がなくなってしまいました。
燈子へのまっすぐな想いがあまり出てこなかったのは残念でした(これも、侑に焦点が当たっていたせいかな、と思います)。
槙くん
個人的なダークホースその1です。
見た目的に、槙くんよりだいぶがっしりしたように見えたのでどうかな?と思ってましたが。
まんま槙くんでした。
ていうか……生徒会室で侑と燈子のキスを見た後の『にやにや』した顔が最高でしたw
堂島
まさに堂島といった明るくチャラいキャラそのままでした。
いいわよ堂島くん!のシーンや、朱里のために怒るシーン(文化祭準備中の)がなく、あまり活躍の場がなかったのは残念でした。
こよみ
個人的ダークホースその2、というか、大変失礼ながらちゃんとこよみになっているのか一番心配だったお方でしたが……まごうことなくこよみでした。
ほんっとごめんなさい!!
喋り方、間のとり方、雰囲気、どれをとっても完璧……。
朱里
元気いっぱいの朱里そのもの。
ぴょんぴょん飛び跳ねたり、こよみや侑と仲良し三人娘でワイワイやってる所など、とても楽しそうで可愛かったです。
箱崎先生
意外と出番と活躍の場が多かった理子センセ。
アニメ版より少し柔らかい雰囲気でしたが、生徒思いのいい先生って感じでしたね。
都さん
本人でした(断言)
めっちゃイケメン!!あんなマスターいたら通うわ!!!
オフのシーンで、理子先生のほっぺをツンツンしたり甘えてみたり、意外な一面もとても魅力的でした。
7巻収録の幕間「答え合わせ中」をこの二人で見たいです!
……結局、みんなそのまんまだったよ、としか書いてない気がする……w
アフタートークレポ
超々うろ覚えですが、アフタートークレポです。
貴重なお話いっぱいで、また、笑いの耐えないアフタートークでした♪
司会進行は田上さん(理子先生)。
質問について回答する、という形で進められました。
①オーディションについて
まずはオーディションについてのお話。
河内(侑)さんと立道(都)さんが同じ回で、侑と燈子のどちらもやる、という感じだったらしいのですが。
立道さんは背の高い方だったために、侑役は違いますね、と言われ、ずっと燈子役をやらされていたとのこと。
シーンは『だって私、君のこと好きになりそう』を抱きしめながら言う所だったらしく。立道さん以外にいた5人くらいを相手に片っ端から口説いていたらしいです(笑)
で、その回ではなかった磯部(沙弥香)さんとかが「いいなー」「見たい―」という話になり、その場で再現することに。
田上さんが「相手役やりたい人!」というと、磯部さんと五十嵐(朱里)さんが立候補。
どうするのかな、と思ってたら、もう二人まとめて相手しちゃえば?とか中々の無茶振り具合で、ね○とんのように磯部さんと五十嵐さんが手を伸ばすのを前に戸惑う立道さんの姿が面白かったです。
結局、磯部さんの手を小泉(燈子)さんが取り、立道さんと五十嵐さんとで実演。
超イケボで『君のこと好きになりそう』を超至近距離で聞いた五十嵐さんが「これは惚れる!!」といってましたが、あれに耐えられる女子はいないと思います(確信)。
小泉さんが、「こんなの聞いちゃったら明日からどうしたらいいの!?」と、イケボバージョンでの『君のこと好きになりそう』を披露して会場が笑いに包まれました。
誰かが(多分磯部さん)「君のままでいいんだよ!」と燈子のセリフを言ってくれたおかげで丸く収まりました(笑)
後は小泉さんが朱里も受けていた、って話になって実演してました(ぴょんぴょん飛び跳ねながら「大垣先輩かっこよかったー!」と言ってるシーンが可愛かった)。
そして問題(笑)のシーン。
細かい流れは忘れてしまいましたが、石渡(槙くん)さんが侑、河内さんが槙くん、と入れ替わっての再現。
やったのは「ごめん、見ちゃった」のシーン。
ですが……
「小糸さんって、七海先輩と付き合ってるんだよね?」に対しての「え!?」だけがやたら可愛い侑声だったのを除いて、終始マッチョ系イケボ(しかも仁王立ち)で侑役をやる石渡さんが面白すぎて大爆笑。
「見られた知られた!」なんて、アレ絶対その後槙くん始末してそうでしたもの(笑)
最後に。
侑、燈子、沙弥香については、最終オーディション?だかで今の三人が揃っての回があったそうです(3人のみ)。
終わりがけに、この3人出できたらいいですね―(まだこの時は仲良くなる前なので、若干よそよそしかったそうです)と言いながら帰ったそうです。
決まった、と連絡を受けた時、河内さんは『あの時の3人だ!』って嬉しくなったのだとか。
ちなみに、その3人だけのオーディショの時、小泉さんがスタジオに傘を忘れたらしく、エレベーターを降りた足でそのまま戻ったのだそうです。
②部活について
キャストの皆さんの学生時代の部活について。
河内さん(侑):演劇部。大会で優勝とかしちゃうくらいの強豪校だったとか。
小泉さん(燈子):コーラス部。こちらも、結構強かったらしいです。
磯部さん(沙弥香):お琴部。お嬢様だ!?!?ってみんなに言われてました。
あと、生徒会だった人~、で唯一手を上げたのも磯部さんでした。
なんか、螺旋階段の一番上に生徒会室がある、というシャレオツな建物だったようです。書紀だったらしいです(何かを書いた記憶がない、と言ってましたが……)
春咲さん(こよみ):ごめんなさい、忘れてしまった……
五十嵐さん(朱里):吹奏楽部。パーカッションだったそうです。
立道さん(都):陸上部。ですが、ずっと中高と体育委員だったらしく、それにやたらと誇りをもっていたそうです。
小田川さん(堂島):料理部。友達に誘われて入ったが、その友達が二人ともやめてしまって、最終的に3年で部長までやっていたそうです。ちなみに、だからといって料理はできないとか(笑)
石渡さん(慎):サッカー部。周りから「ああ、髪型チャラいもんねー」と言われてました。「普段からこの(槙くんの)髪型ですよ??」と返してました(いや、ウィッグですやんw)
③裏話(だったと思いますが……)
正直、ラストシーンについてのお話が衝撃すぎて、だいぶすっ飛んでます……。
その中で覚えている話をいくつか
1)堂島の悪ふざけ
1回目のアフタートークで、堂島がこよみに「いつでも生徒会室においでよ、女子率上がるの大歓迎~」の時のポーズを毎回変える、と言っていたらしいのですが。
本当に変えていたそうです。
前日がだいぶ抑えめ(顎に手を当てて渋め?に)だったのに対し、今回は手を上げて超ハイテンション(裏で鏡の前で練習してたらしく、田上さんに目撃されていたらしい)でやっていて、「アレなんだったの!?」と突っ込まれてました。
実は、春咲さんがその後のセリフをめちゃ噛みまくってて、不意打ちすぎて動揺してしまったらしいということがそこでわかりました。
それはそれで、ある意味堂島らしいですが……春咲さんにとっては災難だったようですね……。
2)沙弥香のカットされたシーン
沙弥香の中学時代の話があったそうです。
どの角度から見ると可愛い!とか、手の組み方(柚木先輩と)など色々研究しながらやってたそうですが、話の都合でバッサリとカット。
それが今の(舞台上の)沙弥香に活かされているんです!と。
で、それを受けて磯部さんが
「でもいいんです、『佐伯沙弥香について』の舞台があるんで」
と。
え!?!?いきなり重大発表!?!?
って思ってたら
「ぜひとも舞台化お願いしま―す!偉い人―!!」
って叫んでました。びっくりしたー。
いやでもほんと、頼みます!!!
3)ラストシーンについて
あまりの衝撃でいろんな記憶が吹っ飛びました。
ざっくりと覚えている限りの会話
沙「ラストよかったよねー、すごく幸せそうだった
見てたよ?(ちょっとふざけて)」
侑「あれ、最初は『しょんぼり』な終わり方だったんですよねー」
燈?「だったねー。あんなにハッピーな感じじゃなかった」
侑?「稽古の間も、ラストをどうしようか、って何回か変更になって。
7巻と最新話が出て、それを踏まえてもっと良くしたいって。
最後の最後で、やっぱり変えたいって話になったんですよ」
理「原作さんもすごく協力してくれて、仲谷先生もセリフとか考えてくれて。
こんなに原作さんが色々してくれるのって他にないですよー」
といった感じの会話でした。
聞きながら、なんというリアルやが君!?!?って鳥肌立ってました(笑)
終演後、クスノキさんもツイートしてましたしね。
今日のアフタートークで語られましたが、舞台「やがて君になる」のラストシーンは、稽古最終日前に辻様から
— クスノキ(電撃大王編集者)「やがて君になる」舞台5月公演 (@kusunoki_AMW) 2019年5月8日
「結末を変えたい」と連絡をもらいました。
それに対して仲谷先生が
「やが君で舞台の結末を変えたいと言われて変えないわけにはいかない」と応え、あの結末が生まれました。#舞台やが君